多汗症の治し方は、主に市販薬・処方薬・ボトックス注射・手術の4つです。
おすすめは、痛みがなく比較的安価で、効果が期待できる処方薬です。どの処方薬を使うべきかは、多汗症の部位(脇・手のひらなど)によって異なります。
今回は多汗症の種類や治し方、種類別のおすすめ処方薬や自力で治すべきではない理由などについてまとめました。
多汗症の治療実績が豊富なクリニック・医師の目線から、本音で分かりやすく解説します。
記事を最後までチェックすれば、多汗症を治して快適な生活をおくるまでの道筋が明確になります。
そもそも多汗症とは?
多汗症とは、気温の高低や運動の有無に関わらず、体温調節に必要な量を大幅に超える大量の汗をかく疾患です。
単なる「汗っかき」や体質の問題ではありません。
医学的には交感神経の過剰な働きなどが原因で、汗腺が過剰反応を起こす状態を指します。
発汗自体は体温を下げるための正常な生体反応です。しかし、多汗症の場合は汗の量が異常に多くなります。
服に大きな汗ジミができたり、手や顔から汗が垂れ落ちたりして、日常の行動や仕事に支障をきたすでしょう。
私って本当に多汗症?簡単にできるチェックリスト
以下のうち3つ以上に当てはまる場合、多汗症の可能性が高いと考えられます。医療機関を受診する前の簡易的なセルフチェックとして、ご活用ください。
- 朝シャワーを浴びても、家を出る頃には汗ばんでいる
- 大事な場面ほど汗が止まらなくなる
- グレーや水色の服はもう何年も避けている
- 汗でメイクや前髪が崩れやすい
- 暑くないのに、汗をかくことがある
- 汗で服が肌に張り付いて、不快に感じる
- 市販の制汗剤で満足できない
- いつも頭のどこかに汗の不安がある
多汗症の種類
多汗症は発汗する範囲や原因によって、以下のタイプに分類されます。
| 種類 | 詳細 |
|---|---|
| 全身性多汗症 | 頭部から足の先まで、体全体に大量の発汗 |
| 局所性多汗症 | 手のひら、足の裏、脇、頭、顔など特定の部位に限定して大量の発汗 |
| 原発性多汗症 | 明確な原因が存在しない多汗症 |
| 続発性多汗症 | 糖尿病や薬の副作用などを原因とする多汗症 |
自身に当てはまりそうな箇所のみチェックしてみてください。
全身性多汗症
全身性多汗症とは、頭部から足の先まで体全体の汗腺から均一に大量の発汗が見られる状態です。
日常のあらゆる場面で全身から汗が噴き出すため、衣服が全体的に湿ってしまいます。頻繁な着替えが必要となるなど、日常生活に大きな負担がかかるでしょう。
服の汗ジミによる精神的なストレスも蓄積しやすい状態です。
局所性多汗症
局所性多汗症とは、身体の特定の部位に限定して過剰な汗をかく症状です。部位によって、以下のように名称が分かれています。
- 手掌多汗症(手のひら)
- 足蹠多汗症(足の裏)
- 腋窩多汗症(脇)
- 頭部多汗症(頭)
- 顔面多汗症(顔)
手のひら・足の裏・脇では、左右対称に症状が現れるのが一般的です。
汗をかく部位ごとに日常生活への影響が異なります。それぞれ詳しく見てみましょう。
手掌多汗症(手のひら)
手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)とは、手のひらに日常生活に支障をきたすほど大量の汗をかく疾患です。
日常生活やビジネスシーンでは、以下のような支障が生じます。
- 重要な書類や名刺を汗で濡らす
- キーボードやマウスが滑って操作しづらい
- タッチパネルが正常に反応しない
対人関係の面でも握手をためらう、手をつなぐのを避けるなど、積極的なコミュニケーションに影響を及ぼしかねません。
「汗で相手に不快感を与えるのでは」という不安が、さらなる緊張を生みます。結果として、より多くの汗をかいてしまう悪循環に陥りやすいのが特徴と言えるでしょう。
足蹠多汗症(足の裏)
足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)とは、気温や運動の有無に関わらず、足の裏に過剰な汗をかく疾患です。
先ほど紹介した、手のひらの多汗症(手掌多汗症)と併発するケースも多く見られます。
手のひらと足の裏の多汗症を併発している状態を「掌蹠多汗症(しょうせきたかんしょう)」と言います。
この症状による最大の悩みは、靴の中の蒸れとそれに伴うにおいです。靴の中で大量の汗をかいて高温多湿の環境ができ、雑菌が繁殖しやすくなります。
その結果強いにおいが発生し、急に靴を脱ぐ座敷での場面などで強い気まずさを感じるでしょう。
さらに、以下のような不便も生じがちです。
- 靴下などが濡れ、1日に何度も履き替える必要がある
- フローリングを素足で歩くと汗の足跡が残る
また、湿った環境が続くと、水虫(白癬)など皮膚トラブルの温床にもなります。
関連記事:足の裏の多汗症は〇〇が原因!治療法や放置するリスクを解説
腋窩多汗症(脇)
腋窩多汗症(えきかたかんしょう)とは、脇の下に日常生活で困るほど大量の汗をかく疾患です。
なお、「腋窩多汗症=ワキガ(腋臭症)」ではありません。腋窩多汗症とワキガでは、汗の出る汗腺が異なります。
仕事や日常生活では、衣服にできる大きな汗ジミが深刻な悩みとなります。グレーや淡い色のシャツなど、汗ジミが目立ちやすい色の服は着られません。
さらに、以下のような「腕を上げる動作」に抵抗を感じるようになります。
- 電車のつり革につかまる
- 高い場所にある物を取る
関連記事:脇の多汗症とは?原因や治し方、放置するリスクを分かりやすく解説
頭部多汗症(頭)
頭部多汗症(とうぶたかんしょう)とは、特に暑くないのに頭皮から大量の汗が噴き出す疾患です。
日常生活における最大の不便は、汗によって髪型が崩れてしまう点です。シャワー後のように髪が濡れてしまい、せっかくのヘアセットが台無しになります。
営業職など、第一印象が重要となるビジネスシーンにおいては特に注意が必要です。
また、頭皮の根元が常に汗で蒸れているため、においの悩みも生じやすくなります。
常に髪の状態を気にしながら過ごすストレスは計り知れないでしょう。
関連記事:頭の多汗症は自宅でも治療できる!対処法や放置するリスクなどを解説
顔面多汗症(顔)
顔面多汗症(がんめんたかんしょう)とは、額や鼻、頬など顔全体から滝のように大量の汗が流れ落ちる疾患です。
顔は衣服で隠せない部位のため他人の目に最も触れやすく、精神的な負担が大きい傾向にあります。
日常生活や仕事において生じる不便として、女性の場合は深刻な化粧崩れが挙げられます。
男女問わず、対面でのコミュニケーションでは相手に以下のような心配をかけるケースも少なくありません。
- 極度に緊張しているのではないか?
- 体調が悪いのではないか?
関連記事:顔の多汗症とは?汗がすごい場合の対処法や止める方法、放置するリスクを解説
原発性多汗症
原発性多汗症とは、明確な原因が存在しないにもかかわらず、過剰な発汗が起こる状態を指します。他の病気や薬の副作用などが原因ではありません。
発症には遺伝的要因も関係していると考えられています。
原発性多汗症になってしまい、「遺伝だから」「原因不明だから」と諦めてしまう方が少なくありません。
しかし、治療により交感神経の働きや汗腺の活動を抑制できます(詳しくは後述)。
続発性多汗症
続発性多汗症とは、病気や服用薬の副作用が引き金となり、発汗が異常に増える状態です。
原因となる主な疾患や要因として、以下の項目が挙げられます。
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)
- 糖尿病
- 褐色細胞腫
- 自律神経失調症
- 感染症
- 更年期障害に伴うホルモンバランスの乱れ
続発性多汗症の改善には、根本的な原因となっている疾患の治療が最優先となります。
安易に自己判断で制汗剤のみに頼るのではなく、まずは医療機関で詳しい診察を受けましょう。
多汗症の治し方は大きく4つ
多汗症の改善を図る方法には、主に4つのアプローチが存在します。
| 治療法 | 期待できる効果 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 市販薬 | 一時的な制汗・防臭 | 手軽で安価に購入可能 | 根本的な多汗症の改善は困難 |
| 処方薬【おすすめ】 | 高い発汗抑制効果 | 自宅で手軽・痛みがなく安心 | 毎日の継続使用が必要 |
| ボトックス注射 | 数ヶ月間の発汗抑制 | 1回で4〜9ヶ月間は効果が持続 | 注射時の強い痛み、定期的な通院コスト |
| 手術 | 半永久的な発汗停止 | 根本的な解決 | 代償性発汗のリスク・高額な費用 |
1つずつ詳しく見てみましょう。
市販薬を使用する
市販の制汗剤やデオドラントスプレーは、最も手軽に試せる対策の一つです。ドラッグストアやECサイトで簡単に手に入ります。
数百円から数千円程度で購入でき、運動後や一時的な暑さ対策であれば有効です。汗やにおいを防ぐ目的において、一定のケア効果が期待できます。
しかし、医療的な疾患である多汗症に対し、市販薬のみで満足な改善を得るのは困難です。
市販の制汗剤は、毛穴を一時的に引き締める目的などで製造されています。香料によって汗のにおいをごまかす効果が中心です。
そのため、脳からの過剰な発汗指令を根本から遮断するような、強い有効成分は配合されていません。
十分な効果が得られず、気休めで終わってしまうケースが大半でしょう。
処方薬を使用する【おすすめ】
多汗症の治療において、当クリニックが最も推奨するのが処方薬です。かかる費用は、月3,000円からとなっています。
処方薬には、神経伝達物質の働きを抑える「抗コリン薬」などの有効成分が含まれます。市販品とは比較にならない、高い制汗効果を発揮するでしょう。
主な処方薬の種類は以下の通りです。
| 処方薬名 | 種類 | 主な対象部位 |
|---|---|---|
| 塩化アルミニウム | 外用薬 | 手のひら・足の裏・脇・顔 |
| プロ・バンサイン | 内服薬 | 全身 |
| ソリフェナシン | 内服薬 | 全身 |
| エクロックゲル | 外用薬 | 脇 |
| ラピフォートワイプ | 外用薬 | 脇 |
| アポハイドローション | 外用薬 | 手のひら |
それぞれ詳しく解説します。
塩化アルミニウム

塩化アルミニウムは、古くから多汗症治療に用いられている外用薬です。
有効成分が汗腺の出口で固まり、物理的にフタをすることで発汗を強力に抑えます。就寝前に患部へ塗布し、翌朝洗い流す使用法が一般的です。
毎日続けて、効果を実感できたら徐々に塗る回数を減らしていきます。
手のひら、足の裏、脇、顔など全身に用いられ、他の治療薬と併用されることも多い、基本となる治療薬の一つです。
プロ・バンサイン

プロ・バンサインは、全身の過剰な発汗を抑える内服薬(抗コリン薬)です。
汗腺に発汗指令を伝える神経伝達物質「アセチルコリン」の働きを阻害することで、汗の分泌を強力にストップさせます。
通常、1日3〜4回、食事前と就寝前に服用します。顔や頭部など、外用薬を塗りにくい部位の多汗症や、全身性多汗症に有効です。
副作用として口の渇きや便秘などが現れることがあるため、医師の指導のもと服用します。
ソリフェナシン
ソリフェナシンは、本来は過活動膀胱の治療に用いられる内服薬ですが、強い抗コリン作用を持つため多汗症治療にも応用されます。
プロ・バンサインと同様に、神経から汗腺への指令をブロックして全身の発汗を抑える効果があります。
1日1回の服用で効果が持続しやすいため、何度も薬を飲む手間を省きたい方におすすめです。
主に全身性多汗症や、顔、頭部といった広範囲の多汗症に対して処方されます。
エクロックゲル

エクロックゲルは、原発性腋窩多汗症(脇の多汗症)専用に開発された外用薬です。
有効成分が皮膚から浸透し、脇の汗腺にある受容体をブロックすることで、発汗を元から抑え込みます。
1日1回、お風呂上がりや就寝前などに脇に塗布するだけで済むため、手が汚れず衛生的です。
脇汗による衣服の汗ジミやにおいでお悩みの方に、第一選択として推奨される使いやすいお薬です。
ラピフォートワイプ

ラピフォートワイプは、原発性腋窩多汗症(脇の多汗症)の治療に用いられる、拭き取りタイプの抗コリン外用薬です。
不織布に薬液が染み込んでおり、1日1回、1枚のワイプで両脇をサッとひと拭きするだけで治療が完了します。
1回使い切りであるため非常に衛生的で、外出先や出張先への持ち運びにも便利です。
手軽に脇汗のケアを毎日の生活習慣に取り入れたい多忙なビジネスパーソンに最適です。
アポハイドローション

アポハイドローションは、原発性手掌多汗症(手のひらの多汗症)専用の抗コリン外用薬です。
有効成分が手のひらの皮膚から浸透し、汗腺を刺激する神経伝達物質の働きをブロックして発汗を抑制します。
1日1回、就寝前に手のひらに適量を塗布して就寝し、起床後に手を洗って薬を落とすという使用法です。
書類が濡れる、パソコン操作に支障が出るといった手の汗によるお悩みを、ご自宅で手軽にケアできます。
ボトックス注射を打つ
ボトックス注射は、ボツリヌストキシンを患部に直接注射する治療法です。交感神経から汗腺への情報伝達を、一時的に遮断する効果があります。
1回の施術で、約4〜9ヶ月程度にわたり高い発汗抑制効果が持続します。費用は1回あたり数万〜15万円です。
ボトックス注射には、注意すべき明確なデメリットが存在します。施術時の強い痛みです。

手のひらや脇、足の裏などのデリケートな部位は神経が集中しています。数十箇所に及ぶ注射の痛みに耐えなければなりません。
さらに効果は永続的ではないため、切れるたびに繰り返し、痛くて費用のかかる注射を受ける必要があります。
手術を受ける
多汗症の外科的治療として知られるのが「ETS手術」です。
ETS手術とは:
胸部の交感神経を切断、または遮断する治療法。発汗指令を送る神経そのものを遮断するため、根本的な解決が期待できる。
手術に成功すれば、対象部位の発汗を半永久的に止められます。しかし、手術には「代償性発汗」と呼ばれる極めて重大なリスクが伴います。
代償性発汗とは:
手術を行った部位の汗が止まる代わりに、胸や背中、太もも、お尻など他の部位から大量の汗が出るようになる後遺症。
症状によっては、元の部位以上に汗に悩まされるでしょう。「手術を受けなければよかった」と後悔するケースも報告されています。
ほかにも、水に通電して汗腺を抑えるイオントフォレーシスなどの治療もあります。
イオントフォレーシスとは:
手や足を水に浸して微弱な電気を流すことで多汗症を抑える治療法。
ただし、この方法は週1〜3回の頻繁な通院が必要です。
手術は身体への負担や100万円単位の高額な費用、後遺症リスクが非常に大きい選択肢です。まずはリスクの少ない処方薬による治療を優先しましょう。
外科的治療はあくまでも最終手段として、慎重に検討すべき方法と言えます。
多汗症を自分で治すのはおすすめしない
「病院に行く時間がない」「周りに知られたくない」と考える方は少なくありません。
しかし、自己流の対処で多汗症を治すのはおすすめできません。
市販の制汗剤や汗拭きシートは、一時的な汗やにおいのケアにとどまります。交感神経の過剰な働きを抑える効果はありません。
そのため、結局は気休め程度に終わってしまうでしょう。
多汗症の症状を改善するには、医療機関の「処方薬」を活用するのがベストです。
現在では、通院のハードルを解消するオンライン診療が普及しています。スマホひとつで医師の診察を受けられるのが大きなメリットです。
周囲に知られることなく、自宅で質の高い治療薬を手に入れられます。一人で悩まずに医療の力を頼るのが、改善への最短ルートです。
多汗症が治った人にはどんな生活が待っている?
多汗症の悩みから解放されると、精神状態が見違えるほど前向きに変化します。「急に汗が噴き出してきたらどうしよう」という不安やプレッシャーから解放されます。
仕事面においては、営業先での商談やプレゼン中も汗染みを一切気にしなくて済むでしょう。
書類を汗で濡らす心配もなくなります。
プライベートでも服の色や素材を自由に選べるようになり、おしゃれを楽しめます。外出時に空調の効き具合などを心配する場面も減るでしょう。
友人や大切な人との食事・イベントも、心から楽しめるようになります。
適切な治療を一歩踏み出して始めるのは、価値ある自己投資と言えます。自分らしい充実した生活と、揺るぎない自信を取り戻せるはずです。
多汗症治療はビー・ファインクリニックにおまかせください
多汗症治療は、ビー・ファインクリニックにお任せください。
当クリニックでは、「オンライン診療」を導入しています。気軽に、そして誰にも知られずに治療をスタートできるのが大きなメリットです。
処方されたお薬は、処方薬と分からないように梱包した上で、最短即日でご指定の場所へ発送いたします。
費用は月3,200円からです。まとめて6ヶ月分の処方で、1ヶ月分が無料になります。
※キャンペーンが終了している場合もございます。
予約は24時間365日、いつでも可能です。
無理に治療を勧めることはありませんので、少しでも多汗症にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
>>オンライン診療で気軽に多汗症治療!「ビー・ファインクリニック」を見てみる
まとめ
多汗症の種類や治し方、種類別のおすすめ処方薬や自力で治すべきではない理由などについて解説しました。
まずは、処方薬を用いた治療から始めるのがおすすめです。
ビー・ファインクリニックでは、通院不要のオンライン診療で処方薬を即日発送いたします。
予約は24時間受け付けており、まとめて6ヶ月分の処方で1ヶ月分が無料になります。
※キャンペーンが終了している場合もございます。
無理に治療を勧めることはありませんので、少しでも多汗症にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。


コメント