リベルサスは、インスリンの分泌を活性化し、血糖値の上昇を防ぐ効果があります。
主に2型糖尿病や肥満症の治療に使用されていますが、ダイエットにも効果があると注目されている薬です。
しかし、リベルサスの効果や効果を実感できるまでの期間など、ダイエットに効果的なのか疑問に思う人もいるでしょう。
この記事では、リベルサスの服用はダイエット効果が期待できるのかわかりやすくまとめました。
- リベルサスの服用による効果とは
- リベルサスの効果的な飲み方
- リベルサスにダイエット効果はあるのか
リベルサスを使用してダイエットに挑戦したい人や、どのくらい効果があるか知りたい人はぜひ参考にしてください。
リベルサスは肥満症や糖尿病の治療を目的とする治療薬である

リベルサスとは、GLP‐1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体作動薬の1種で肥満症や2型糖尿病の治療を目的とした薬です。
GLP‐1とは食後の血糖値が上がる際に小腸から分泌されるホルモンであり、通常、分泌後すぐに分解されます。
分解を少しでも遅らせ、血糖値の上昇を抑えるために開発された薬がGLP‐1受容体作動薬です。
リベルサスには3mg、7mg、14mgの3種類があります。
胃への負担を考慮し、最初は3mgからはじめ、4週間以上投与した後に7mgに増やします。
さらに7mgを4週間以上投与しても効果が得られない場合、14mgまでの増量が可能です。
リベルサスを服用すると3つの効果が期待できる

リベルサス服用では、以下の効果が期待できます。
- 食欲を抑えられる
- 満腹感が継続する
- 血糖値が安定する
リベルサスは、食欲を抑え、満腹感を持続させると同時に、血糖値の安定をサポートする効果があります。
そのため、自然に食欲を抑えられる薬として知られています。
長期的に服用すると、長期間の体重管理がしやすくなり、リバウンドの不安もありません。
さらに、健康的な体重減少を促進する一方で、血糖値が原因である糖尿病や肥満症の症状を軽減できるのも特徴です。
リベルサス服用によるそれぞれの効果を、詳しく解説します。
食欲を抑えられる
リベルサスは、体内のGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)というホルモンに似た働きをする薬です。
GLP-1は小腸から分泌されるホルモンであり、脳の満腹中枢に信号を送り、食欲を自然に抑える効果があります。
結果、食欲が抑えられず、食べすぎてしまうのです。
リベルサスを服用すると、胃の動きを抑制できるため、食欲が湧かなくなります。
特に、食事の量をコントロールできない人や、ストレスによる過食をしがちな人にリベルサスの服用は効果的です。
満腹感が継続する
リベルサスは、食事の後に得られる満腹感を長時間持続させる働きがあります。
なぜなら、胃の動きをゆっくりにさせる作用がある胃排出遅延効果を持っているからです。
次の食事までの間にお腹が空きにくくなり、間食や食べ過ぎの削減につながるのです。
さらに血糖値の上昇を防ぐ効果もあるため、脂肪の蓄積を妨げられ、太りにくい体質へと変化します。
リバウンドするダイエットが多い中、継続して効果が得られるのはリベルサス服用の強みといえます。
血糖値が安定する
リベルサスは、糖の代謝を改善し、血糖値を安定させる作用があります。
通常、食事すると血糖値が上がります。
血糖値が上がるのは問題ありませんが、血糖値が高い状態が続くと糖尿病をはじめ、さまざまな疾患を引き起こすリスクがあるのです。
血糖値の急上昇や急降下がなくなるため、食後の眠気や疲れを感じにくくなります。
血糖値を安定させる効果は、2型糖尿病患者だけでなく、肥満に悩む人にも有効です。
リベルサスの効果的な飲み方は3つある

リベルサスの効果的な飲み方を3つ紹介します。
- 起床後すぐの空腹時に服用する
- コップ半分(約120ml)の水で服用する
- 服用後30分間は飲食や他のくするの服用は避ける
正しい飲み方で服用すると、リベルサスの効果を最大限に引き出せます。
効果的な飲み方がある理由に、吸収促進をうながす狙いが挙げられます。
GLP-1受動体作動薬は、すぐに胃で分解されるという特徴があるため、注射薬でしか投与されていませんでした。
問題点を解決すべく、吸収促進剤であるSMACを含み、錠剤でも吸収を促進できるようにと開発されたのがリベルサスです。
そのため、錠剤で効果を得るには、吸収促進させる必要があります。
以下では、吸収を促進させるための効果的な飲み方を解説していきます。
起床後すぐの空腹時に服用する
リベルサスの成分は、胃の中に食べ物や飲み物があると吸収が低下します。
そのため、空腹時の服用によって薬の効果を発揮できます。
服用に適した時間は、朝起きてすぐの何も口にしていない時です。
朝食前や他の薬を服用する前の、胃が空っぽの状態で服用する必要があります。
服用までに少なくとも6〜8時間空けるのが理想的であるため、夜に食事する際は逆算して食事を済ませておきましょう。
コップ半分(約120ml)の水で服用する
薬を適切に胃に届けるためには、十分な水が必要です。
水が少なすぎると、錠剤が食道に留まりやすくなり、吸収が妨げられる可能性があります。
しかし、水の量はコップ1杯ではなくコップ半分(120ml)が推奨されています。
なぜなら、コップ半分以上の水を飲むと、胃の内容物が薄まり、吸収効率が下がる可能性があるからです。
リベルサスを服用する際の注意点として、服用の際は必ず水を使用し、お茶やコーヒー、ジュースなどは避けましょう。
水以外での服用は、薬の吸収に影響を与える可能性があります。
服用後30分間は飲食や他の薬の服用を避ける
リベルサスの有効成分が胃の中で吸収されるためには、服用後30分間は胃に何も入れない状態を保つ必要があります。
飲食や他の薬を摂ると、効果が弱まり、本来の作用が働かない可能性があるからです。
服用後は水やサプリ、他の薬など何も口にしない状態で30分間待ちましょう。
欠かさず飲まなければならない薬や脱水症状が疑われる場合は、医師へ相談したのちに服用する必要があります。
30分経過した後は、普段通りの食事や他の薬を服用しても問題ありません。
服用後30分間の飲食や他の薬の服用を避けるのは、リベルサスの効果を引き出すための必要な流れです。
リベルサスには食欲を抑える効果があるためダイエットにも効果的

リベルサスは肥満症や2型糖尿病の治療を目的とした薬ですが、ダイエットにも効果があるとされています。
服用の効果として、食欲を抑える点や血糖値を安定させる点が挙げられます。
さらにリベルサスは満腹中枢に働きかける作用もあり、無理な制限なく、自然に食べる量を減らせます。
結果的に少しの食事で満足感を得やすくなり、体重の減少につながるのです。
しかし効果を得るためには薬だけではなく、食事や運動と併用しての利用を推奨します。
リベルサスの効果を実感できるのは服用開始から2〜3ヶ月程度
個人差はありますが、リベルサスの効果を実感できるまでの期間は服用開始から2〜3ヶ月程度です。
リベルサスは食欲を抑え、血糖値を安定させる効果があるため、体重減少が期待できます。
しかし効果は徐々に現れるため、短期間で体重減少を期待する人には向いていません。
継続的な服用とともに、バランスの取れた食事や適度な運動と併用すると、より効果を実感できます。
リベルサスを飲んでも効果がない人には3つの共通点がある

リベルサスを飲んでも効果が無い方の共通点は、以下の通りです。
- 服用期間が短い
- 食生活の改善がされていない
- 運動不足である
リベルサスの効果を実感するには、一定期間の服用が不可欠です。
さらに、リベルサスはダイエット効果が期待できる薬ですが、薬だけの服用では効果を発揮しない場合があります。
薬の併用と同時に、食事や運動の習慣を見直す必要があるのです。
効果が感じられない要因を見直し、正しい服用方法と生活習慣の改善を行うと、リベルサスの効果を実感できる可能性が高まります。
効果を下げるそれぞれの理由を、以下で詳しく解説します。
服用期間が短い
リベルサスの効果を実感するためには、3ヶ月程度の継続服用が必要です。
効果が現れるまでの期間には個人差があり、1ヶ月で体重が減少する人もいます。
一方、3ヶ月以上継続しても効果が実感できない場合もあるのです。
そのため、短期間で効果がないと決めつけてはいけません。
さらに服用を自己判断で辞めると、リバウンドする可能性もあるため、効果に不安がある場合は医師への相談を検討しましょう。
食生活の改善がされていない
リベルサスには食欲を抑える効果がありますが、好きなものを好きなだけ食べていては、ダイエット効果は得られません。
リベルサスを服用すると食欲が落ち着き、食べる量も減少します。
しかし日頃カロリー摂取が平均よりも多い方は、効果を感じにくいのが特徴です。
たとえば、糖分の多い飲料水やスナック菓子などの食べ過ぎは体重減少の妨げとなります。
リベルサス服用で効果を得るためには、バランスの良い食事と適切なカロリー管理が重要です。
最低限必要なカロリーを摂取して、タンパク質や食物繊維を積極的に取り入れましょう。
参照元:農林水産省 実践食育ナビ
運動不足である
リベルサスはあくまでダイエットのサポート薬であり、適度な運動を併用しない場合、効果は十分に発揮されません。
運動不足になると筋肉量が減るため、ダイエットで必要となる基礎代謝向上の妨げになります。
特に日頃から運動する習慣がない人は、基礎代謝が低下しており、痩せにくい体質の可能性が高いでしょう。
健康な身体を保つためにも適度な運動を日常で取り入れ、リベルサスの服用と併用して健康を手に入れるのが重要です。
リベルサスは消化器系の副作用が見られる場合がある

リベルサスの服用によって見られる主な副作用は以下の通りです。
- 消化器系の症状
- 低血糖
リベルサスの服用によるダイエット効果が期待される一方で、消化器系の副作用が見られます。
吐き気や胃のむかつきはよくある症状ですが、軽度な場合数日で回復します。
副作用には個人差があり、まったく感じられない人や服用を継続するのが困難になる場合などさまざまです。
使用していく内に、副作用が現れなくなる場合もあるため、どのような副作用があるか事前に把握しておきましょう。
ここでは、リベルサスの副作用の主な例を紹介します。
消化器系の症状
リベルサス服用による消化器系への副作用は、以下の通りです。
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 便秘
- 胃の不快感(膨満感や胃痛)
リベルサスは食欲を抑えるホルモンに作用するため、消化器官に影響を及ぼす場合があります。
副作用は、特に服用開始直後に起こりやすいのが特徴です。
消化器系への副作用は、継続して投与すると症状は改善される傾向があります。
消化器系に負担をかけないためには、最初は3mgの少量から投与し、4週間後の身体の状態を確認してから徐々に投与量を増やしていきましょう。
低血糖症
リベルサスの服用により、低血糖症が発症する可能性があります。
低血糖症の主な症状は、以下の通りです。
- めまい
- 倦怠感
- 発汗
- 意識の混濁(重症の場合)
GLP‐1受容体作動薬は、血糖値が低い場合はインスリンが分泌されないため、通常は低血糖症にはなりません。
しかし過度な食事制限をすると、血糖値が減少する可能性があります。
過度な食事制限は心身ともに負担となるため、バランスの取れた食生活を意識するのが重要です。
短期間で体重を落とすのではなく、長期的に体重を減少させるのを目標として使用しましょう。
リベルサスにはダイエット効果があるが適切な方法で使用するのが重要
リベルサスは、血糖の安定や満腹中枢への作用効果が期待できるため、ダイエットにも効果的です。
より効果的に体重減少を目指す場合は、薬の服用だけでなく、食事管理や運動不足を解消させる必要があります。
しかし、正しい飲み方や副作用を理解したうえで利用を検討しましょう。
正しく服用できていない場合、効果が期待できなかったり、副作用が強く出たりする場合もあります。
リベルサスの服用は自己判断で決めるのではなく、医師へ相談後、安全に利用するのが重要です。