葉酸サプリは、妊活期から妊娠初期における栄養補給手段として、厚生労働省が推奨している栄養補助食品です。
しかし、その必要性や安全性については、疑問や懸念を持つ方も少なくありません。
インターネットやSNS上では、「葉酸サプリを飲むことは必要なのか」「飲まない方がいい理由があるのか」といった疑問が多数見受けられます。
結論としては、葉酸サプリは適切な使用により、妊活期・妊娠期の女性の健康管理を効果的にサポートする有用なツールと言えます。
ただし、葉酸サプリを飲む際は、各時期に応じた適正摂取量の遵守や、複数サプリメントの併用などに注意することが重要です。
この記事では、葉酸サプリを飲まない方がいいと言われる理由と葉酸の必要性、サプリメント摂取のメリットと注意点について詳しく解説します。
葉酸という栄養素の役割や、サプリメント摂取の注意点を理解することで、より適切な判断基準を得ることができるでしょう。
さらに、様々な事情により葉酸サプリを飲めない方に向けて、食事からの効率的な摂取方法もご紹介します。
- 葉酸サプリを飲まない方がいいと言われる理由と分析
- 葉酸の働きと妊活・妊娠中の女性にとっての重要性
- 葉酸サプリを飲むメリットと摂取する際の具体的な注意点
- 葉酸サプリの過剰摂取のリスクと推奨量
- 葉酸を食事から効果的に摂取する方法
この記事を通じて、葉酸および葉酸サプリについての理解を深め、自身の健康管理に役立ててください。
適切な情報と判断により、葉酸サプリを上手に活用することが、健康的なライフスタイルの確立につながります。
妊活中や妊娠期の女性をはじめ、栄養管理に関心がある方は、ぜひ参考にしてください。
葉酸サプリを飲まない方がいいと言われる5つの理由
葉酸サプリは、妊娠を希望する女性や妊娠初期の女性に対して厚生労働省が摂取を推奨している栄養補助食品の一つです。
しかし、インターネットやSNS上では「飲まない方がいい」という意見も見受けられます。
これらの意見の背景にはいくつかの要因が存在しますが、中には誤った情報や葉酸に関する知識不足による誤解も含まれています。
そのため、全ての情報を鵜呑みにするのではなく、多角的な視点を理解した上で、正しい情報に基づいて個別の判断を行うことが重要です。
以下では、葉酸サプリの摂取に対する懸念について、インターネットやSNS上で頻出する否定的見解を5つの観点から分析します。
この考察を通じて、葉酸サプリの注意点や課題について理解を深めていきましょう。
葉酸サプリを飲むことで過剰摂取が心配
葉酸サプリを飲むことで、葉酸を過剰摂取してしまう可能性を心配する声があります。
葉酸の危険性について
葉酸は過剰摂取すると危険と聞きました。
実際に副作用とか出た方いらっしゃいますか?
葉酸サプリメントはやめておいた方がいいですか?
引用元:Yahoo!知恵袋
間違った治療の先生から現代人は気になるが多くてサプリで葉酸とか過剰摂取しちゃってる人が多いから気をつけてねって言われました何事もバランスですねぇ…
引用元:X
上記の投稿は、過剰摂取のリスクに関する情報に接して不安を感じている方々の意見です。
たしかに、サプリメントや強化食品からの葉酸摂取については、過度摂取のリスクを避けるために、1日あたりの摂取上限が明確に規定されています。
上限がある理由は、サプリメント等による過剰摂取に起因する健康被害の報告が存在するためです。
また通常の食品以外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸)の過剰摂取による健康障害も報告されています。そのため、食事摂取基準では狭義の葉酸の耐容上限量を定めています。
引用元:葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人の葉酸の上限量を以下のように設定しています。
- 30〜64歳:1000µg/日
- 上記以外の年齢:900µg/日
過剰摂取に関する懸念に対しては、葉酸サプリの摂取を避けるのではなく、適正量の理解と遵守が重要となります。
不安がある場合は専門医に相談し、個々の状況に応じた適切な摂取量を確認することをおすすめします。
なお、上限規定はサプリメント等からの摂取に限定されており、通常の食事からの葉酸摂取は含まれません。
栄養バランスの取れた食事を基本としつつ、必要に応じて適量のサプリを摂取することが、効果的な葉酸摂取につながります。
その他の栄養素の過剰摂取を心配
サプリメントを複数併用している人からは、葉酸以外の成分の過剰摂取リスクを危惧する声が上がっています。
妊娠中は葉酸サプリ、鉄分サプリも飲んでいてそのサプリにもカルシウム成分が入っていたから過剰摂取になっていたのかも。そもそも妊娠中で尿濃度が変わっていたとか色々考えられるらしいけど
引用元:X
エレビットの葉酸のやつとDHAのサプリメントずっと飲んでるんだけど、葉酸の方飲むとあすけんの記録でビタミンA過剰になっちゃうんだよね💦 必要なビタミンではあるけど、過剰摂取ってよくないって聞いてから一日おきに飲むようにしてる…これでいいのかな?分からんすぎる
引用元:X
上記の投稿で示唆される通り、サプリメントの併用には慎重な判断が必要です。
多くの葉酸サプリには、鉄分や亜鉛、カルシウムなど、複数の栄養成分が配合されています。
総合的な栄養補給を目的とした葉酸サプリも多いため、特定の栄養素を過剰摂取してしまう可能性は無視できません。
特にビタミンAは、妊活期や妊娠初期において過剰摂取への配慮が必要な栄養素として知られています。
レバーなどには、ビタミン A が多く含まれていますが、ビタミン A は過剰摂取により先天奇形が増加することが報告されているため、妊娠を計画する人や妊娠 3 か月以内の人は大量の摂取を避けましょう。
引用元:妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針~妊娠前から、健康なからだづくりを~解説要領
しかし、妊活期・妊娠前期の女性に対し、食事に加えて1日400µgの摂取が推奨されるほど、葉酸は重要な栄養素として位置づけられています。
そのため、葉酸サプリを飲まない選択ではなく、まずはオールインワンタイプの葉酸サプリへの切り替えや、医師への相談を踏まえて検討することが望ましいでしょう。
葉酸サプリに含まれる添加物を気にする意見
食品添加物の摂取を懸念し、葉酸サプリの摂取をためらう傾向も見られます。
(一部抜粋)
私ははじめての妊娠で不安もたくさんあります。
添加物が入っているものもあるみたいなので安心して服用できる葉酸サプリがいいなあと思っています。
引用元:Yahoo!知恵袋
市販のサプリメントには、製品の品質維持や保存性向上を目的とした添加物が含まれることが一般的です。
そのため、添加物摂取による健康への影響を危惧する意見も少なくありません。
葉酸サプリの中には、添加物使用を最小限に抑えた製品も市場に登場しています。
- ベルタ葉酸サプリ…13種類の無添加
(香料、着色料、保存料、香料発色剤、漂白剤、防かび剤、膨張剤、苦味料、光沢剤、酸味料、増粘安定剤、甘味料、pH調整剤) - ママニック葉酸サプリ…14種類の無添加
(香料、着色料、保存料、トランス脂肪酸、香料発色剤、漂白剤、防かび剤、膨張剤、苦味料、光沢剤、酸味料、増粘安定剤、甘味料、pH調整剤)
添加物に不安を感じる方は、このような低添加タイプの葉酸サプリを検討することも一案です。
特定の時期に葉酸サプリは飲まない方がいいと聞いた
インターネットやSNS上において、特定期間の摂取を避けるべきとの情報に接し、判断に迷う人も少なくありません。
妊娠中期後期って葉酸サプリ飲んでますか?
中期後期は飲まない方がいいとチラッと見たのですが本当ですかね?
引用元:Yahoo!知恵袋
葉酸って妊娠中期飲まない方がいいの?
引用元:X
日本産科婦人科学会が発表した「産婦人科 診療ガイドライン ―産科編 2023」では、妊娠全期間を通して葉酸サプリを摂取しても問題ないとされています。
ただし、個別の健康状態や服用薬との関係により、医師から摂取を控えるよう指示される場合も想定されます。
そのため、オンライン情報のみに依存せず、かかりつけの専門医への相談を踏まえた上で判断することを推奨します。
つわりの時期は飲めない人もいる
葉酸サプリを購入したものの、妊娠期のつわりによって摂取が難しいケースも懸念点の一つです。
粒が大きい上に、4粒のまないといけないのがキツイです。悪阻なのもあって、オエッとなってしまいます。
引用元:Amazon
上記は通販サイトに投稿された葉酸サプリに対する口コミですが、同様の意見は複数の製品に対して寄せられています。
妊娠期は葉酸需要が増大する重要な時期ですが、つわりにより食事やサプリメントの摂取が困難になる場合があります。
つわり期に飲めないことがネックになっている場合には、飲みやすさ重視で開発されている葉酸サプリを検討してみてください。
例えば、成分の匂いを抑えるコーティングが施されているものや、小粒で飲みやすい形状のものなどが存在します。
以下は、飲みやすさを重視して設計されている葉酸サプリの一例です。
- mitas(ミタス)…直径9㎜厚さ4㎜以下の小粒サイズ、匂いを抑えるセラミック加工
- ベルタ葉酸サプリ…匂いにこだわった設計、飲み込みやすい形状
また、グミタイプやチュアブルタイプなど、形状の選択肢も拡大しているため、サプリの摂取が困難だと感じる方はこれらの代替製品も検討すると良いでしょう。
ただし、重度のつわり症状がある場合は無理な摂取を避け、体調の回復を待って再開することも大切です。
「葉酸」は特に妊娠前後の女性にとって必要な栄養素である
葉酸は、妊娠や妊活に関連して注目されることが多いですが、年齢や性別を問わずすべての人の健康維持に必要不可欠な栄養素です。
葉酸が広く必要とされる理由は、体内での様々な重要な役割を担っているためです。
DNAの合成を助け、タンパク質の生合成に関与し、赤血球の形成に寄与するなど、基本的な生命活動を支える機能を持っています。
葉酸不足は貧血のリスクを高める可能性や、細胞の新陳代謝にも影響を与える可能性があります。
厚生労働省が発表する「日本人の食事摂取基準2020年版」によると、12歳以上の人は1日240µgの葉酸摂取が推奨されています。
葉酸はビタミンBの一種で、水溶性ビタミンという分類に分けられます。
レバーや緑黄色野菜などの食品に多く含まれており、体内に蓄積できない性質を持つため、毎日継続して摂取することがポイントです。
また、妊娠前後には多くの葉酸摂取が必要となり、必要に応じてサプリメントを活用することが推奨されています。
したがって、葉酸の役割を正しく理解し、適切に摂取することが健康維持には欠かせません。
以下では、葉酸がなぜ私たちの体に必要なのか、葉酸の基本的な働きや特性、ライフステージごとに推奨される摂取量について詳しく解説します。
葉酸に関する理解を深めることで、自分に適した葉酸の摂取方法を見つけることができるでしょう。
葉酸の主な働き
葉酸は、私たちの体内で様々な重要な役割を果たしており、主な働きは以下の4つに分類されます。
- DNAの合成をサポート
- タンパク質の合成に関与
- 血液の健康維持
- 細胞の生産や再生をサポート
DNAの合成をサポート
葉酸は、細胞の遺伝情報が書かれているDNAの合成に関与する栄養素です。
DNAは体の設計図のようなもので、細胞分裂時にその情報を正確にコピーするために葉酸が必要となります。
特に成長期や妊娠初期など、細胞分裂が活発な時期には葉酸の需要が高まり、健康的な細胞の増殖と成長をサポートする上で重要な役割を果たします。
タンパク質の合成に関与
葉酸は、アミノ酸からタンパク質を作り出す過程に関わっています。
タンパク質は筋肉や皮膚、髪の毛など、体の様々な部分の主要な構成要素です。
葉酸は、アミノ酸の代謝に必要な酵素の働きを助け、効率的なタンパク質合成を促進します。
これにより、体の組織の修復や新しい細胞の生成が円滑に行われ、全身の健康維持に貢献します。
血液の健康維持
葉酸は、正常な赤血球の形成に必要不可欠です。
赤血球は体内へ酸素を運ぶ役割があるため、葉酸は健康的な血液の維持に貢献しています。
そのため、葉酸不足は体調不良を引き起こす原因となる可能性があります。
適切な葉酸摂取は、健康的な血液細胞の生成を促し、体全体への効率的な酸素供給をサポートします。
細胞の生産や再生をサポート
葉酸は、新しい細胞の生産や既存の細胞の再生に関与し、特に体の成長や傷の修復などに関係します。
葉酸は細胞分裂のプロセスに不可欠であり、組織の修復や再生を促進します。
例えば、皮膚や粘膜の細胞は常に新しいものに置き換わっていますが、この過程には葉酸が重要な役割を果たしています。
適切な葉酸摂取は、体全体の細胞の健康維持と再生をサポートします。
このように、葉酸は体の様々な機能に関わる重要な栄養素であり、健康的な生活を送るために欠かせないビタミンの一つと言えます。
葉酸は体内に蓄えておけない特性を持つ
葉酸の積極的な摂取が推奨される理由の一つは、水溶性ビタミンの一種であるためです。
ビタミンは大きく分けて水溶性と脂溶性の2種類に分類されますが、それぞれ体内での特性が異なります。
水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの違い
項目 | 水溶性ビタミン | 脂溶性ビタミン |
---|---|---|
特徴 | ・水に溶けやすい性質を持つ ・体内に蓄積されにくい ・過剰摂取しても尿として排出される | ・脂肪に溶けやすい性質を持つ ・体内に蓄積される ・過剰摂取すると体内に蓄積され、健康に影響を与える可能性がある |
栄養素 | ビタミンB群(葉酸を含む)、ビタミンC | ビタミンA、D、E、K |
水溶性ビタミンである葉酸は、体内に蓄えておくことができません。
食事から摂取した葉酸のうち、体が必要とする量を超えた分は尿として排出されてしまいます。
そのため、葉酸は毎日の食事から継続的に摂取する必要があります。
また、水溶性ビタミンは調理過程において損失しやすいことも特徴です。
葉酸の場合、加熱や光によって分解されやすく、また水に溶けやすいため、茹でる調理法では茹で汁に流出してしまいます。
このような特性を理解し、適切な調理法を選ぶことも、効果的な葉酸摂取には重要です。
妊活中〜妊娠中は特に多くの葉酸が必要となる
葉酸の1日推奨量は、12歳以上男女は240µg/日です。
しかし、妊娠を希望する女性や妊娠中の女性、そして授乳中の女性は、通常よりも多くの葉酸摂取が推奨されています。
以下は、女性のライフステージごとの1日の葉酸推奨摂取量です。
女性の葉酸推奨摂取量
ライフステージ | 推奨摂取量/日 |
---|---|
12歳以上 | 240µg |
妊活・妊娠初期 | 240µg+400µg※400µgはサプリメントや強化商品推奨 |
妊娠中期・後期 | 240µg+240µg |
授乳期 | 240µg+100µg |
※参照元:「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」厚生労働省
葉酸はレバーや緑黄色野菜、豆類などの食べ物に多く含まれています。
1日の推奨量を満たすためには、まずは普段の食事で葉酸を多く含む食べ物を積極的に取り入れることが大切です。
妊娠を希望する女性や妊娠初期の女性については、食事に加えて1日400µgの葉酸を、葉酸サプリや葉酸強化食品から摂取することが推奨されています。
また、妊娠中期や後期は+240µg/日、授乳中の女性にも+100µg/日と多くの葉酸を摂る必要があるため、不足分を補う目的で葉酸サプリを活用する場合があります。
妊娠を希望する女性や妊娠中の女性にとって、葉酸の適切な摂取は特に重要です。
次章では、食事から摂取する葉酸とサプリメントの葉酸の違いなど、葉酸サプリを飲むメリットを詳しく解説します。
妊娠中や妊娠中の女性は、次の章で解説する葉酸サプリを利用するメリットについても注目してみてください。
妊活中や妊娠中に葉酸サプリは飲んだほうがいい?メリットとは
妊活中や妊娠中の女性には、通常よりも多くの葉酸摂取が推奨されています。
しかし、現代の日本人女性、特に20代から30代の女性の多くは、食事からの葉酸摂取量が推奨量を大きく下回っているのが現状です。
さらに、厚生労働省は、妊娠を希望する女性や妊娠初期の女性に対して、通常の食事に加えてサプリメントや強化食品から1日400µgの葉酸摂取を推奨しています。
妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸)を400 μg/日摂取することが望まれる。
引用:「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」厚生労働省
食事からの葉酸摂取には、複数の点を考慮する必要があります。
例えば、食品中の葉酸は調理過程で失われやすく、体内での利用効率もサプリメントの葉酸に比べて低いという特徴があります。
また、仕事や家事に追われたり、外食やコンビニをよく利用したりする人にとっては、毎日バランスの取れた食事を摂ることが難しい場合もあります。
このような背景から、妊活中や妊娠初期はもちろん、妊娠中期・後期、さらには授乳期においても、忙しい女性にとって葉酸サプリは強い味方となります。
- 天然葉酸と比べて合成葉酸は利用効率が良い
- 食事で不足している葉酸を補える
- 忙しい日でも手軽に葉酸を摂取できる
- 葉酸以外の栄養素も補える
以下では、妊活中や妊娠中の女性が葉酸サプリを飲むメリットを詳しくご紹介します。
天然葉酸と比べて合成葉酸は利用効率が良い
葉酸の摂取方法には、食事からの天然葉酸とサプリメントからの合成葉酸がありますが、サプリメントに含まれる合成葉酸は体内での利用効率が高いという特徴があります。
天然葉酸と合成葉酸の主な違い
項目 | 天然葉酸 | 合成葉酸 |
---|---|---|
化学名 | ポリグルタミン酸型葉酸 | モノグルタミン酸型葉酸 |
主な含有食品 | 緑黄色野菜、豆類、果物、レバーなど | サプリメント、強化食品 |
特徴 | ・利用効率約50% ・吸収する過程で消化酵素による分解が必要 | ・そのまま吸収可能 |
過剰摂取のリスク | ほとんどない | 耐容上限あり |
厚生労働省の推奨 | 食事からの摂取を推奨 | 妊活・妊娠初期に400μg/日の追加摂取を推奨 |
厚生労働省の発表によると、食事から摂取する天然葉酸の生体利用率は、合成葉酸の約50%程度であることが報告されています。
日本人を対象とした実験では,狭義の葉酸に対する食事性葉酸の相対生体利用率は50%と報告されている 2)。
引用元:「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」厚生労働省
天然葉酸と合成葉酸は、体内での吸収過程が異なります。
天然葉酸は、食品中でポリグルタミン酸型として存在し、消化過程で酵素によってモノグルタミン酸型に分解されてから吸収される仕組みです。
この過程で一部の葉酸が失われるため、吸収効率は約50%程度となります。
一方、合成葉酸は最初からモノグルタミン酸型の形で存在するため、分解過程が不要です。
このような吸収過程の違いにより、合成葉酸は天然葉酸に比べて体内での利用効率が良いとされています。
また、合成葉酸は調理や保存による損失が少ないという利点もあり、安定的に必要量の葉酸を摂取できます。
これらの特性により、合成葉酸を含むサプリメントは、効率的に葉酸を補給する手段として有効です。
特に、妊娠を希望する女性や妊娠初期の女性にとって、必要な葉酸量を確実に摂取するための選択肢の一つとなります。
食事で不足している葉酸を補える
妊活中や妊娠中の女性にとって、葉酸の十分な摂取は非常に重要です。
しかし、日本人女性の多くは、日常の食事だけでは必要な量の葉酸を摂取できていない傾向があります。
以下の表は、厚生労働省の発表に基づく、日本人女性の葉酸摂取量と推奨量の比較です。
日本人女性の葉酸摂取量と推奨量の比較
区分 | 実際の葉酸摂取量/日 | 推奨量/日 |
---|---|---|
20〜29歳女性の平均摂取量 | 226µg | 240µg |
30〜39歳女性の平均摂取量 | 233µg | 240µg |
妊活中・妊娠前期の推奨量 | - | 640µg ※400µgはサプリメントや強化食品推奨 |
妊娠中期・後期の推奨量 | - | 480µg |
授乳期の推奨量 | - | 340µg |
※参照:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」
上表から、20代と30代の女性の平均葉酸摂取量は、成人女性の推奨量をわずかに下回っていることがわかります。
さらに注目すべきは、推奨量が妊活中・妊娠前期は640µg/日、妊娠中期・後期は480µg/日と、通常の2倍以上に増加することです。
付加量を含めると明らかに摂取が不足しており、通常の食事だけで補うのは難しい量だと言えるでしょう。
例えば、ほうれん草(油炒め)から必要な葉酸量を摂取しようとした場合、毎日約457g(約2.3束)食べる必要があります。
- ほうれん草(油炒め)の葉酸含有量:140µg/100g(約1/2束)
- 妊活・妊娠前期の推奨量:640µg/日
- 推奨量に必要なほうれん草の量:約457g(約2.3束)
※参照元:食品成分データベース 文部科学省
これだけの量の食品を、毎日継続して食べるのは現実的ではありません。
一方、葉酸サプリは商品によって含有量は異なりますが、1日に数粒飲むことで240〜400µgの葉酸を摂取できます。
妊活中から妊娠期に必要な追加量を葉酸サプリで補うことで、20〜30代女性に不足傾向にある7〜14µg/日程度を食事で補う工夫をすればよいことになります。
このように、葉酸サプリと食事の組み合わせで、効率的かつ無理のない方法で必要な葉酸を摂取できます。
忙しい日でも手軽に葉酸を摂取できる
仕事や家事に追われ、毎日バランスの取れた食事を摂ることや、栄養摂取量を計算することが難しい場合もあります。
健康的な食生活を心がけたいと思っていても、時間的な制約や体調の変化が障壁となることも少なくありません。
葉酸は多数の食品に含まれていますが、含有量は食品によって大きく異なります。
例えば、葉酸は緑黄色野菜や赤身肉、果物などに多く含まれますが、100gあたりの含有量は以下のように差があります。
食品によって葉酸含有量が異なる一例
食品名 | 葉酸含有量(可食部100g) |
---|---|
レバー(鶏肝臓、生) | 1300µg |
ブロッコリー(焼き) | 450µg |
いちご | 90µg |
※参照元:食品成分データベース 文部科学省
また、調理方法によっても葉酸の含有量が変化するため、毎日の食事で葉酸摂取量を正確に計算するのは非常に手間がかかります。
以下は、ほうれん草の調理法別の葉酸含有量です。
調理法によって異なる葉酸含有量(ほうれん草の場合)
ほうれん草の調理法 | 葉酸含有量(可食部100g) |
---|---|
生 | 210µg |
油いため | 140µg |
ゆで | 110µg |
※参照元:食品成分データベース 文部科学省
これらの食品の葉酸含有量を計算し、毎日バランスよく摂取することは容易ではありません。
一方、葉酸サプリを利用すれば、1日の推奨量を服用するだけで、必要な葉酸量を簡単に摂取できます。
さらに、つわりで食事が難しい時期にも、サプリメントなら比較的摂取しやすいため、安定した栄養補給が可能になります。
葉酸サプリを取り入れることで、忙しい日々や体調が優れない日でも手軽に葉酸を摂取できるため、栄養摂取に関する不安を軽減し、妊活や妊娠生活に集中することができます。
葉酸以外の栄養素も補える
妊活中や妊娠期には、葉酸だけでなく複数の栄養素を摂取する必要があり、バランスのよい食生活が重要となります。
しかし、葉酸と同様に、普段の食生活からの摂取は不足しており、特にビタミンやミネラルが十分に摂取できていない傾向にあります。
以下の表は、妊娠期に特に重要とされる栄養素と、30代女性の平均摂取量の比較です。
妊娠期に重要とされる主な栄養素と平均摂取量
栄養素 | 妊婦の推奨量/日 | 30代女性の摂取量(平均値)/日 |
---|---|---|
鉄 | 16mg | 6.4mg |
カルシウム | 650mg | 406mg |
亜鉛 | 10mg | 7.3mg |
ビタミンB1 | 1.3mg | 0.83mg |
ビタミンB2 | 1.5mg | 1mg |
ビタミンB6 | 1.3mg | 0.96mg |
ビタミンC | 110mg | 65mg |
ビタミンD | 8.5µg(目安量) | 4.9µg |
※鉄は妊娠中期・後期の推奨量
※参照:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」
栄養素をバランスよく摂取するために食事の内容を細かく管理し、必要な栄養素を過不足なく摂取することは、時間と労力を要する作業です。
一方で、多くの葉酸サプリには、妊活〜妊娠中に不足しがちな栄養素が複合的に含まれています。
葉酸と鉄分を組み合わせたサプリやマルチビタミンサプリなどを選ぶことで、妊娠中に必要な栄養をバランスよく補給できます。
そのため、葉酸サプリを活用することで、栄養管理の負担を軽減しながら妊活・妊娠生活を送ることができるでしょう。
葉酸サプリを飲む時に気をつけたい3つの注意点
葉酸サプリは、妊娠を計画している女性や妊婦にとって、手軽な栄養補給をサポートする有用なツールです。
しかし、摂取する際には注意すべき点がいくつかあります。
適切な摂取方法を知ることで、健康リスクを最小限に抑えながら必要量の葉酸を摂取できます。
葉酸サプリメントを摂取する際には、以下の3つの点に注意が必要です。
- 葉酸サプリだけを飲めばいいわけではない
- 葉酸サプリの過剰摂取は健康リスクが伴う
- 他のサプリメントを摂取している場合は医師に相談する
これらの注意点を詳しく見ていくことで、葉酸サプリを安全かつ効果的に利用する方法がわかります。
葉酸サプリだけを飲めばいいわけではない
葉酸サプリは便利な栄養補助食品ですが、これのみで必要な栄養素を完全に確保することはできません。
栄養補給をサプリメントだけに依存すると栄養の偏りを招く恐れがあるため、充実した食生活を土台とし、不足分を補完する手段としてサプリメントを活用する考え方が重要です。
妊活中や妊娠初期の女性に対して葉酸サプリが推奨される場合でも、食事から1日240µgの葉酸を摂取する必要性は変わりません。
この点について、厚生労働省では次のような注意を促しています。
葉酸のサプリメント又は葉酸が強化された食品から葉酸(狭義の葉酸)を十分に摂取しているからといって食事性葉酸を含む食品を摂取しなくてよいという意味では全くないこと(他の栄養素の摂取不足につながり得るため)」に十分に留意すべきである。
引用:「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」厚生労働省
葉酸は多数の食材に含有されており、食事からの摂取によって複数の栄養成分を同時に補給することが可能です。
具体例として、葉酸が豊富な緑黄色野菜や豆類、レバーには、以下のような重要な栄養素も含まれています。
葉酸以外に含まれる栄養素
食品名 | 葉酸以外の主な栄養素 |
---|---|
ブロッコリー | ビタミンC、β-カロテン、食物繊維など |
レバー(鶏) | ビタミンA、鉄分、亜鉛など |
糸引き納豆 | タンパク質、食物繊維、ビタミンKなど |
※参照元:食品成分データベース 文部科学省
食事を通じた葉酸摂取により、サプリメントには含まれていない多様な栄養素を総合的に補給できます。
したがって、葉酸サプリを使用する際も、食事からの葉酸摂取を疎かにすべきではありません。
毎日の食生活で葉酸を意識的に取り入れながら、補助的に葉酸サプリを活用することで、より健康的な栄養摂取が実現できます。
葉酸サプリの過剰摂取は健康リスクが伴う
葉酸サプリを飲む際は、適切な摂取量を守ることが大切です。
サプリメントや強化食品に含まれる葉酸を過度に摂取すると、健康を損なうリスクが生じる可能性があります。
通常の食べ物以外からの葉酸摂取については、1日あたりの上限値が明確に定められています。
葉酸(サプリメントや強化食品)の1日あたり耐容上限量
年齢区分 | 葉酸の耐容上限量/日 |
---|---|
30〜64歳 | 1,000µg |
上記以外の年齢 | 900µg |
※参照元:「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」厚生労働省
この基準値を超過すると、体調不良などの健康被害を引き起こす可能性があるため、細心の注意を払うことが必要です。
自然食品と比較して、サプリメントによる摂取は過剰になりやすいことから、より慎重な管理が求められます。
特に複数回に分けて服用している場合、「朝の分を飲んだかどうか覚えていない」「昼までの服用量が定かでない」など、摂取記録が不明確になることがあります。
このような状況では、推奨量の確保よりも過剰摂取の防止を優先し、控えめな服用を心がけることが賢明です。
さらに、複数のサプリメントを同時に使用する際は、各製品に葉酸が配合されていないか、入念にチェックすることが重要です。
摂取量について不安がある場合は、医師や栄養士に相談し、個人に適した摂取量を把握することをおすすめします。
葉酸の過剰摂取によるリスクを認識した上で、葉酸サプリを効果的に活用していきましょう。
他のサプリメントを摂取している場合は医師に相談する
葉酸サプリの使用にあたっては、他の栄養補助食品や服用中の医薬品との相互作用について慎重な配慮が必要です。
複数のサプリメントを同時に摂取することで、特定の栄養成分が過剰となり、場合によっては健康被害を引き起こすリスクが生じるためです。
さらに、妊娠期や特別な健康状態においては、通常とは異なる配慮事項が発生する可能性があります。
このようなリスクを回避するため、現在使用している健康補助食品や処方薬がある場合は、専門医への事前相談を推奨します。
専門家との相談を通じて、個々の健康状況やライフスタイルに応じた具体的なアドバイスを得られるでしょう。
葉酸サプリは有効な健康管理ツールですが、その効果を最大限に引き出すためには、適切な使用方法の理解が不可欠です。
サプリメントの組み合わせについて疑問や懸念がある際は、ためらわず医療の専門家に相談することが賢明です。
専門的な助言を取り入れることで、より安全かつ効果的な栄養補助食品の活用が実現できます。
葉酸サプリを飲まないなら、食事から摂る方法もある
葉酸サプリは、葉酸を効率的に補給できる有効な手段ですが、食品添加物への懸念などから、自然な食材からの摂取を希望される方もいるでしょう。
葉酸サプリを飲まない場合、葉酸が豊富な食材を積極的に取り入れることで、必要な摂取量に近づけることが可能です。
ただし、食事だけで十分な葉酸を摂取するには、いくつかの注意点があります。
葉酸は、加熱処理や水溶性の特性により、調理過程で損失しやすい性質を持っています。
さらに、食材によって含有量に大きな差異があるため、効果的な摂取には適切な食材選択が不可欠となります。
以下では、葉酸を豊富に含む食材の紹介、おすすめの調理法、吸収効率を高める栄養素の組み合わせについて詳細に解説します。
葉酸サプリに頼らない葉酸摂取を検討している方は、参考にしてみてください。
葉酸はレバーや緑黄色野菜などに多く含まれる
食べ物から葉酸を摂取する際は、含有量が多い食材を日常的な食生活に取り入れることが重要なポイントです。
葉酸は多様な食材に含まれていますが、特に含有量の多い食品を把握することで、より効率的な摂取が可能になります。
葉酸豊富な食材には、以下のようなものがあります。
葉酸を多く含む食べ物
分類 | 食品名 |
---|---|
肉類 | 鶏レバー、牛レバー、豚レバーなど |
野菜類 | ほうれん草、ブロッコリー、アスパラガス、しゅんぎくなど |
豆類 | 大豆、そらまめ、納豆など |
果物 | アボカド、マンゴー、いちごなど |
その他 | さつまいも、あまのり(焼)、くりなど |
※参照元:「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について|別表 葉酸を多く含む食品」 厚生労働省
中でも豊富な葉酸を含有しているのは、各種レバー類と緑黄色野菜です。
これらの食材を主菜、副菜、汁物、デザートなど多彩なメニューに応用することで、自然な形での葉酸摂取が実現できます。
具体的な献立例として、朝食ではほうれん草入りのオムレツ、昼食には豆腐と野菜のサラダ、夕食にレバーの甘辛煮を組み合わせることで、一日を通じた効果的な摂取が可能です。
ただし、レバー類に関してはビタミンAの過剰摂取リスクなど、別途考慮すべき要素も存在します。
各食材の詳細な葉酸含有量や注意点については、当サイトの「葉酸を多く含む食品ランキング」で詳しく解説しています。
食事から葉酸を摂る場合は調理方法を工夫しよう
葉酸は加熱と水分に対して弱い特性を持つため、調理方法によっては栄養価が著しく低下する可能性があります。
そのため、食事からの効果的な葉酸摂取を実現するには、適切な調理方法の選択が不可欠です。
以下では、葉酸の損失を最小限に抑える調理法のコツをいくつかご紹介します。
- 生食を活用する
-
調理加工を必要としない果物や野菜は、生のまま摂取することで栄養素を最大限に保持できます。
野菜は調理加工が必要なものがほとんどですが、パセリやからし菜などが生食可能な野菜として挙げられます。
- 短時間調理を心がける
-
加熱時間が長くなるほど、葉酸の損失率が上昇する傾向にあります。
特に緑黄色野菜は、シャキッとした食感が残る程度の短時間調理がおすすめです。
- 蒸し料理を活用する
-
直接的な水との接触を避ける蒸し調理は、茹で調理と比較して栄養価の保持率が高くなります。
- 電子レンジを使う
-
短時間での加熱が可能な電子レンジ調理は、葉酸の保持に効果的です。
特に野菜は、蒸すよりも電子レンジでの加熱がおすすめです。
- スープや煮物などに使用する
-
スープや煮物などでは、調理液も併せて摂取することで、溶出した葉酸も無駄なく取り入れられます。
具体例として、ブロッコリーの調理方法による葉酸含有量の変化を以下に示します。
ブロッコリー(花序)の葉酸含有量
調理方法 | 葉酸含有量(可食部100g) |
---|---|
焼き | 450µg |
油いため | 340µg |
生 | 220µg |
電子レンジ調理 | 160µg |
ゆで | 120µg |
※参照元:食品成分データベース 文部科学省
上表の通り、茹でるよりも電子レンジ調理、または炒め、焼き調理の方が葉酸の損失を抑えられることが分かります。
このように調理方法を少し工夫するだけで、日常的な食事からより効率的な葉酸摂取が可能となります。
なお、葉酸は光や酸素にも弱い性質があるため、食材の保存方法にも注意が必要です。
野菜は新鮮なうちに使用し、長期保存する場合は密閉容器に入れて冷蔵庫で保管することをおすすめします。
葉酸の吸収率を高める栄養素も摂るといい
葉酸の効果的な摂取には、葉酸豊富な食材の摂取に加えて、葉酸の吸収効率を高める補助的な栄養成分との組み合わせが重要となります。
特に、ビタミンB12とビタミンCは、葉酸の働きを助ける重要な栄養素です。
ビタミンB12(動物性食品)は、葉酸と同じく赤血球の形成に関与します。両方の摂取を心がけましょう。ビタミンC(果実、緑黄色野菜など)は、葉酸を活性化させる働きがあります。
引用元:もっと知りたい栄養のはなしvol.9|ふたば薬局
ビタミンB12やビタミンCは、以下の食材に豊富に含まれています。
ビタミンB12を多く含む食品
分類 | 食品名 |
---|---|
魚介類 | しじみ(水煮)、かたくちいわし(田作り)、あさりの缶詰(水煮)、すじこ、牡蠣など |
肉類 | 牛レバー、鶏レバー、豚レバーなど |
乳製品 | チーズ、牛乳、練乳など |
※参照元:食品成分データベース 文部科学省
ビタミンCを多く含む食品
分類 | 食品名 |
---|---|
野菜類 | パプリカ、芽キャベツ、ブロッコリー、パセリ、なばな(菜の花)、カリフラワーなど |
果実類 | アセロラ、キウイフルーツ、すだち、レモン、ドライマンゴー、いちごなど |
※参照元:食品成分データベース 文部科学省
これらの栄養素を葉酸含有食品と上手に組み合わせることで、体内での吸収効率を最大限に高められます。
具体的なメニュー例として、葉物野菜のサラダにレモン入りドレッシングを添える、レバーのソテーに季節の青菜を添えるなど、工夫次第で栄養価の高い献立を実現できます。
日々の食事において補助栄養素を意識的に取り入れることで、葉酸サプリを飲まずに葉酸摂取が可能となります。
「葉酸サプリは飲まない方がいい」に関するよくある質問
葉酸サプリは妊娠初期の女性への推奨が広く認知されていますが、男性や授乳期の女性における摂取についてなど、様々な疑問が見受けられます。
以下では、葉酸サプリメントの摂取に関する一般的な質問事項を詳しく解説します。
適切な知識を身につけ、葉酸サプリの活用における不安要素を解消しましょう。
- 男性も葉酸サプリを摂取するべき?
- 妊娠初期に飲まなかったが今から飲んでも遅い?
- 葉酸サプリはいつから飲み始めるべき?
- 葉酸サプリは授乳中も続ける必要がある?
男性も葉酸サプリを摂取するべき?
男性の場合、葉酸サプリは必須ではありませんが、人によっては活用を検討する余地があります。
葉酸は性別にかかわらず必要不可欠な栄養素であり、心身の健康維持に重要な役割を担っています。
特に、日常的に野菜や果物の摂取が不十分な男性の場合、葉酸サプリによる栄養補給はおすすめです。
最近では、男性特有のニーズに対応した葉酸サプリが市場に登場しています。
例えば、男性向け製品「mitas for men」には、葉酸に加えてマカ、亜鉛、セレン、ビタミンCなどが配合されており、男性の栄養補給を総合的にサポートする効果が期待できます。
バランスの取れた栄養摂取は、男性の妊活においても重要な要素です。
まずは食生活の見直しを行い、必要に応じて葉酸サプリの導入を検討すると良いでしょう。
妊娠初期に飲まなかったが今から飲んでも遅い?
妊娠初期に葉酸サプリを飲んでいなくても、現時点から開始することにも十分なメリットがあります。
妊娠全期間において葉酸サプリを活用することで、時期ごとに推奨される摂取量を確実に満たせるためです。
葉酸サプリの摂取が推奨されるのは妊活期から妊娠初期ですが、中期以降も240µg/日、授乳期も100µg/日の追加摂取が必要とされています。
この推奨量を食事のみで継続的に確保するのは困難ですが、葉酸サプリを併用することで容易に達成できます。
葉酸サプリはいつから飲み始めるべき?
厚生労働省は、妊娠の1ヶ月以上前からの葉酸サプリ摂取を推奨しています。
対象となるのは妊娠を計画している女性、妊娠初期の女性、妊娠の可能性がある女性で、通常の食事から240µg/日、さらに葉酸サプリから400µg/日が推奨量です。
諸外国の研究結果から神経管閉鎖障害のリスク低減のための葉酸の摂取時期はおよそ妊娠1か月以上前から妊娠3か月までとされています。
引用元:葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
妊娠判明が受胎後1ヶ月以降となることが多いため、妊活中や妊娠初期の女性だけでなく、妊娠の可能性がある女性に対しても積極的な葉酸摂取が推奨されています。
そのため、日常的に葉酸豊富な食材を取り入れ、必要に応じて葉酸サプリの活用を検討することが賢明です。
葉酸サプリは授乳中も続ける必要がある?
授乳期の葉酸サプリ摂取は必須ではありませんが、有効な選択肢の一つです。
この時期は通常より100µg多い340µg/日の葉酸摂取が推奨されており、母体の栄養状態維持に重要な役割を果たします。
葉酸含有食品の積極的な摂取を基本としつつ、必要に応じて葉酸サプリによる補完を検討しましょう。
葉酸サプリの継続使用については、産後の体調や食生活の状況を総合的に判断する必要があります。
健康管理の観点から、医師への指導のもとで適切な活用を心がけることが望ましいでしょう。
葉酸サプリは正しい知識と適量摂取で上手に活用しよう
この記事では、「葉酸サプリは飲まない方がいい」という噂について、懸念される理由と葉酸の特徴、葉酸サプリを飲む際の注意点を詳しく解説しました。
葉酸サプリの摂取について、重要なポイントを以下にまとめます。
- 葉酸サプリに対する否定的な意見の背景は、過剰摂取や添加物への懸念、摂取時期の不明確さである
- 葉酸は、日常的な健康維持に不可欠な栄養素である
- 葉酸は妊活・妊娠期に特に重要な栄養素で、時期に応じた適切な摂取が望まれる
- 葉酸サプリは、忙しい生活において必要な栄養素を効率的に補給できるメリットがある
- 葉酸サプリを飲む際は、過剰摂取や他のサプリメントとの併用に注意が必要となる
- 葉酸サプリだけに頼らず、バランスの取れた食生活を基本とする姿勢が重要である
葉酸サプリは「飲まない方がいい」というわけではなく、正しい知識と適切な摂取量に基づき活用することで、健康管理に役立てることができます。
特に、妊活期から妊娠期において、忙しい女性の栄養管理を効果的にサポートしてくれる心強い味方となります。
不安な点がある場合は躊躇せずに医師へ相談し、自分に合った葉酸サプリの使い方を見つけていくことをおすすめします。