1969年 東京教育大学大学院 理学研究博士課程修了 オーストラリア連邦科学産業機構・林業研究所研究員 2000年モナッシュ大学工学部化学工学科 名誉主任研究フェロー
糖尿病の原因が明らかになったら、次はその対策です。国内外の多くの大学や研究機関で長年にわたり研究が進められている植物由来の成分に焦点を当ててみましょう。オーストラリアで発見された、糖尿病に最適なポリフェノールについて紹介します。
私は長年、オーストラリアで樹皮から摂れるポリフェノールの研究に取り組んできました。生物が取り込んだ酸素の一部は、病気や老化を引き起こす有害物質「活性酸素」に変化します。ポリフェノールには、その活性酸素を無毒化する抗酸化作用があります。赤ワインや緑茶成分のカテキンなどがよく知られていますね。松の樹皮から採れるピクノジェノールやフラバンジェノールなども健康に敏感な方々には有名です。そんな数あるポリフェノールのなかでも、私はアカシア樹皮由来のポリフェノールに、ずば抜けた抗酸化力があることを突き止めました。
植物性ポリフェノールにおける抗酸化の比較
参考文献※1、※2
「薬に頼らずに血糖値が下がった」とお喜びの声を多数頂いてます。
アカシアポリフェノールは、活性酸素を除去します。また、食後の血糖値の上昇を穏やかにすることが明らかになっています。
(参考文献※1,2,3)
血糖値のコントロールがうまくいくと、つま先、目、腎臓など、損傷を受けやすい糖尿病合併症の発症を予防できると考えられます。
さらに、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、空腹時の血糖値とヘモグロビンA1c値を改善し、血糖値の安定化に寄与します。これは、糖尿病管理において非常に役立つ特性であり、患者の生活の質を向上させる要因となります。
実際にアカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取した人々は、その効果を実感し、例えば「血糖値とヘモグロビンA1cが低下した」というお声や、「喉の渇きと体のだるさがなくなった」というお声を頂きます。これらの肯定的な経験は、アカシアポリフェノールが糖尿病患者に喜ばれています。
ここからは、薬科大学や臨床試験会社TTC、国立大学などの研究データを中心に、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンの効果を具体的に説明していきます。
POINT
臨床試験機関によるヒト試験で、 境界型糖尿病患者17名が8週間にわたりアカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取しました。摂取前と摂取後、空腹時に75gのブドウ糖を含む水を摂取し、30分ごとに血液検査が実施されました。この試験でも、アカシアポリフェノール摂取後、血糖値と血中インスリン濃度が摂取前に比べて有意に低下ていることが確認されました。この結果は、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンが、食後の血糖値とインスリンの量を減らす事が明らかになりました。 (参考文献※4 )
さらに、別のヒト 臨床試験でも、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンの血糖値降下効果が確認されました。(参考文献※5)
臨床試験情報
(参加者)本試験
に参加同意した参加者347名のうち,適格基準を満たした66名が試験責任医師により本試験に組み入れた。Scr時の空腹時血糖値が110
mg/dL以上125 mg/dL以下の者。
(試験方法)被験食品あるいはプラセボ食品は,1日1回あたり6粒を摂取させた。また,被験食品にはアカシア樹皮由来プロアントシアニジンが6粒
((1800 mg)) あたり245 mg含まれていた。
(評価項目)有効性評価の空腹時血糖値はScr,
摂取4週間後検査(4w),摂取8週間後検査 (8w),摂取12週間後検査
(12w) のみ実施し,HbA1c (NGSP)
は12wに実施し,負荷試験は0wに実施した。安全性評価の項目測定はScr,0w,4w,8w,12wに実施した。
また、国立大学での研究において、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンの注目すべき特性として、食事からの糖を分解する酵素の働きを抑制することが明らかにされました。 この酵素の抑制により、食後の血糖値が急激に上昇することが緩和される可能性が示唆されました。(参考文献※6)
この発見は、糖尿病患者や血糖値の管理に関心のある人々にとって、新たな展望をもたらすものです。血糖値スパイクの抑制は、合併症の予防や健康な生活の維持において重要な要素であり、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンがその一環として役立つ可能性が有ります。このような研究結果は、糖尿病の管理において有益な情報となり得ます。
薬科大学の研究チームは、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンのさまざまな健康効果を調査しています。
最初に、マウスを用いた実験が行われ、次の3つのグループに分かれました。「(1)
標準的な食事」「(2) 高脂肪食」「(3)
アカシアポリフェノールを含む高脂肪食」。この研究は、これらの食事の違いが糖尿病に及ぼす影響を探ることを目的としていました。(参考文献※7)
02食事の糖を吸収させない
食後の血糖値の急上昇は、2016年にNHKスペシャルで「血糖値スパイク」という名前で初めて広く認識され、その影響は糖尿病だけでなく、脳梗塞、心筋梗塞、がん、認知症など、多くの深刻な疾患の原因として大きな注目を浴びました。興味深いことに、この研究結果はNHKの特集放送よりも前に既に確認されていたのです。
そして、この研究から明らかになったのは、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンがこのような血糖値スパイクを抑制する可能性を秘めているということです。つまり、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンは食後の急激な血糖値の上昇を緩和し、それに伴う健康リスクを低減させるかもしれないのです。この発見は、糖尿病だけでなく、その他の生活習慣病の予防や管理に関心のある人々にとって、良い情報になります。
日本人の特徴として、元々インスリン分泌量が欧米人の半分以下であることが挙げられます。 (参考文献※8)
このため、糖や脂肪が多い欧米型の食事習慣を採用すると、血糖値がすぐに上昇しやすいという現象が起こります。しかしながら、これまでの試験から明らかになったのは、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンが少ないインスリンでも効果的に血糖値を下げることができ、さらに高脂肪食を摂取しても血糖値を適切に抑制できるという効果を持つことです。さらに、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンは食事中の糖の吸収を抑制する働きもあるため、インスリンの必要量がますます減少する可能性があります。
この知見から、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、インスリンが不足しやすいとされる日本人にとって非常に適した健康成分であると言えます。糖尿病の予防や管理において、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンが有望な役割を果たす可能性が高く、血糖値の安定化に貢献することが期待されます。これにより、日本人の健康増進に寄与する可能性が高まります。
インスリンの効果を低下させる要因の一つとして、体内の「内臓脂肪」が挙げられます。ご存知の通り、内臓脂肪は健康に対して様々な問題を引き起こす要因であり、特に糖尿病にとっては大きなリスク要因とされています。
(参考文献※9)
▼最初に、マウスを用いた実験が行われ、次の3つのグループに分かれました。「(1)
標準的な食事」「(2) 高脂肪食」「(3)
アカシアポリフェノールを含む高脂肪食」。この研究は、これらの食事の違いが肥満に及ぼす影響を探ることを目的としていました。まず、マウス試験の結果を示します。(参考文献※10)
※マウス試験の結果
この記事での空腹時血糖値とインスリンについてのマウスの実験と同じ実験の中での結果です。マウスの実験での肥満に言及することは可能です。
まず、体重に有意な差が出ています。
次に
白色脂肪細胞という細胞組織の重量、および褐色脂肪細胞という細胞の面積に有意な差が出ています。
▼次に人の臨床試験結果を示します。
このため、臨床試験会社において成人男女86名を対象に、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンを8週間摂取した実験が行われました。開始前と終了後に腹部CT画像を撮影し、内臓脂肪の平均面積を詳細に調査しました。(参考文献※11)
この実験の結果、特に肥満傾向のある被験者を対象とした解析では、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取しなかったグループでは内臓脂肪が平均7㎠増加したのに対し、摂取したグループでは平均11㎠も内臓脂肪が減少したことが確認されました。驚くべきことに、一部の被験者では内臓脂肪の面積が119.0㎠から78.4㎠へと30㎠も減少したケースが報告されました。
この研究結果は、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンが内臓脂肪の減少に寄与する可能性を示唆しており、健康的な体重管理や糖尿病予防の観点から、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンが有望な健康成分であることを示しています。この成果は、糖尿病や肥満に悩む人々にとって、新たな希望となることでしょう。
60歳女性の腹部CT画像。内臓の薄い灰色の部分が内臓脂肪。
アカシアポリフェノールを飲用して8週目で30%以上の内臓脂肪が減少。
アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンの摂取は、内臓脂肪を劇的に減らすことによってインスリンを効きやすくしながら、お腹周りのダイエットにも役立つのです。
高血糖が持続する状態に伴って発生する「活性酸素」は、血管内での破壊活動を通じて全身の血管を損傷し、糖尿病の合併症を悪化させる可能性があります。この活性酸素による酸化ストレスは、糖尿病患者にとって深刻なリスク要因であり、合併症の進行に大きな影響を及ぼす要素と言えます。
しかし、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンはその優れた抗酸化力によって、「活性酸素」を強力に抑え込むことができます。
アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、合併症の発生や進行を抑制し、糖尿病患者の生活の質を向上させる可能性が高く、その重要性は計り知れません。この成果は、糖尿病管理において新たな希望をもたらすものと言えるでしょう。
合併症を進行させる「高血圧」を改善
糖尿病患者の約半数が併発している高血圧。糖尿病+高血圧は透析が必要になる糖尿病腎症や、失明の原因になる糖尿病網膜症の進行を早めます。
さらに、脳梗塞、心筋梗塞になる確率も6~7倍に。
併発している方はすぐに対処しなければいけません。
薬科大学のラットを用いた研究結果として、アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンには、高い血圧を下げて、通常の血圧には作用しないという結果があります。
高血圧症を発症したラットと高血圧ではない普通のラットにアカシアポリフェノールを含有した食事またはアカシアポリフェノールを含有していない食事を4週間与え、ラットの血圧を測定しました。
その結果、高血圧ラットの血圧は上昇したけれど、アカシアポリフェノールを摂取したラットにおいては、血圧が上昇しませんでした。
また、高血圧ではない普通のラットの血圧はもちろん上昇しませんが、アカシアポリフェノールを摂取させても、血圧は低下しませんでした。
つまり、高血圧の場合には、高血圧を抑える作用が見られましたが、普通の血圧をさらに下げるということはありませんでした。
この実験で、アカシアポリフェノールを摂取させることで、血液中のSOD活性を増加させることも明らかとなったことから、アカシアポリフェノールの高い抗酸化活性により、高血圧症状における高い血圧を下げたものだと考えられます。(参考文献※12)
アカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、高血圧の人はもちろん、高血圧ではない人も安心して摂取できるのです。
66名をアカシア食品とプラセボ食品に分けて飲んだ試験においては、アカシア食品を12週間飲んだ群において、12週目の血圧が低下したことが明らかになっています。(参考文献※13)
活性酸素に伴う酸化を抑制する「抗酸化作用」は予てより美容のみならず、生活習慣病等の領域においても注目されてきました。
抗酸化作用による血糖、脂質、血圧降下作用においては従来より研究が進められており、ヒト臨床試験で、インスリン抵抗性を改善し高めの空腹時血糖値を降下させることが論文等で発表されております。その点は、糖尿病予備軍の方の生活習慣改善のサポートに役立つかと思われます。
アンチエイジングのみならず、生活習慣病を予防し健康的な生活を送るために、食事療法や運動の他に抗酸化作用を含む食事の摂取が良いかもしれませんが、十分量摂ることが難しい方は補助的に使用されることを検討してみても良いかもしれません。
まとめ
ここまでに紹介したアカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンの効能をまとめておさらいします。
①高脂肪食を食べても血糖値が抑えられる
②食事の糖を吸収させない
③少ないインスリンで血糖値を下げる
④内臓脂肪を減らしてインスリンを効きやすくする
⑤合併症を悪化させる「活性酸素」を強力に抑える
⑥合併症の進行を何倍も早める「高血圧」を改善
①②はインスリンの分泌量を節約する効果、③④はインスリンの効き目を良くする効果、⑤⑥は合併症を防ぐ効果です。 糖尿病の対策をアカシアポリフェノールに含まれるアカシア樹皮由来プロアントシアニジンで始めてみてはいかがでしょうか
こうなる前に対策を
アカシアポリフェノールに含まれる アカシア樹皮由来プロアントシアニジンで 食事も楽しめる!
※1:アカシアの樹社内資料(日本食品分析センター調べ)
参考文献
※2:Utilization of Flavonoid Compounds from Bark and
Wood: A Review, Y. Yazaki., Natural Product
Communications, Vol.10 No.3, 2015
※3:Improvement of glucose metabolism and safety of
proanthocyanidins derived from acacia bark in healthy
Japanese adults: A randomized, double-blind,
placebo-controlled, parallel-group comparison trial. A.
Baba., Functional Foods in Health and Disease/ 2021.
11(9)
※4:株式会社TTC調べ Effect of acacia polyphenol on
glucose homeostasis in subjects with impaired glucose
tolerance:A randomized multicenter feeding trial, S.
Ogawa, et al., Experimental and therapeutic medicine 5,
2013
※5:Improvement of glucose metabolism and safety of
proanthocyanidins derived from acacia bark in healthy
Japanese adults: A randomized, double-blind,
placebo-controlled, parallel-group comparison trial. A.
Baba., Functional Foods in Health and Disease/ 2021.
11(9)
※6:α-Amylase and Lipase Inhibitory Activity and
Structural Characterization of Acacia Bark
Proanthocyanidins, R. Kusano, et al., J Nat Prod. 2011 Feb
25;74(2)
※7:Anti-obesity and anti-diabetic effects of acacia
polyphenol in obese diabetic KKAy mice fed high-fat diet.
N. Ikarashi, et al., Evid Based Complement Alternat Med.
2011;2011:952031.
※8:月刊糖尿病 2010/6 Vol.2
No.7日本人糖尿病におけるインクレチン治療の有効性:日本人のインクレチン血中濃度を踏まえて
※9:動脈硬化25(11・12):403−407,1998内蔵脂肪症候群とインスリン抵抗性
※10:Anti-obesity and anti-diabetic effects of acacia
polyphenol in obese diabetic KKAy mice fed high-fat diet.
N. Ikarashi, et al., Evid
※11:株式会社TTC調べ アカシアの樹社内資料
※12:Anti-Hypertensive Effects of Acacia Polyphenol in
Spontaneously Hypertensive Rats., N. Ikarashi, et al., Int
J Mol Sci. 2018 Mar 1;19(3):700.
※13:Effects of the consumption of proanthocyanidins
derived from acacia bark on blood pressure in healthy
Japanese adults: A randomized, double-blind,
placebo-controlled, parallel-group comparison study | Baba
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